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ハノン

ハノン

ハノン(1819年7月2日 - 1900年3月19日)はフランスの作曲家、ピアノ教師、オルガニスト。名前はCharles-Louis Hanonなんでフランス語読みだとシャルル=ルイ・アノンだけど、英語読みでチャールズ=ルイス・ハノンということで日本ではハノンの名で親しまれています。

ピアノ学習者にとってかなり有名な練習曲集を残したことで知られる音楽家ですが、肖像は左のものしか見つからず、写真はこの時代ならあってもいいはずだけど残っていないようです。どんな人だったのかもよく分かりません・・・



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この人の作品で最も有名なのは、ピアノの教則本「60の練習曲によるヴィルトゥオーゾ・ピアニスト」という練習曲集で、この曲の第1番などはピアノを練習している人の家から風に乗って聞こえてくることがあるほどよく知られています。


練習曲としては他の練習曲と性質が異なるもので、極めて機械的で単調な指のトレーニング的なものです。しかし後半になるとオクターブの音階・アルペジオ、分散オクターブの音階・アルペジオ、3度の音階、3度の4重トリル、6度の4重トリル、トレモロと、もはや拷問のようになっていきます。


この曲集は1冊全部弾くのに1時間程度ということなので(全部弾くのはかなり重労働)、毎日これを1冊弾けばかなりの豪腕になると思います。しかし、譜面は単純なので楽譜を読む力はつきません。練習曲のための練習曲とでも言うべきこの作品は、いろいろな意見はあるもののピアノ練習曲の歴史における一つの金字塔です。



◆60の練習曲によるヴィルトゥオーゾ・ピアニスト
出版:全音楽譜出版社
価格:1,260円(税込)
 バイエル後半頃より併用し、上級まで使うピアニスト必携の教本です。たとえピアノ教師といえども、指の独立性と平均性の錬磨のために欠くことのできない絶対必要な教本です。

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